DASHI SOLUTIONだしソリューションvol.12
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「毎日のむダシ™」について
●「だしファースト」のすすめ
「だしファースト」には3つの方法があります。
① 「食前だし」として食べる順番健康法の一番前に飲む方法
② 「朝一だし」として寝起きに飲む方法
③ 「三つ子だし」として幼い頃からだし体験する方法
だしのうま味で味覚を鍛えると、減塩・減糖・減脂でも、おいしくてヘルシーな
食生活が可能となります。
●うま味舌を鍛えよう!
中国明朝末期の洪応明の著『菜根譚(さいこんたん)』に次のような句があります。
「真味只是淡」本物の味は淡白なものである。
日本に伝わる天然だしにも当てはまる考え方です。
うま味を感じても、それがうま味と認識するには訓練が必要です。
日頃から「だし」を味わうことで、わずかなうま味でも感じられるようになります。
●「毎日のむダシ™」近日発売予定
北海道産昆布を原料として独自の「煮釜だし®製法」で煮詰めて、うま味を濃縮しました。
1日1杯のだし習慣を手軽に始められるスティックタイプのだしです。
「真味只是淡」(菜根譚)にあるように「淡味」の淡くて円やかな味わいを
是非お楽しみください。
感謝
マエカワテイスト株式会社
前川隆嗣
Dr.Toshi(ドクター・トシ)の
ミニ講座 Vol.84
うま味成分グアニル酸
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
今回は、シイタケからうま味成分グアニル酸を上手に取り出す方法を教えるね。
![Jr.](img/icon-jr.png)
はい、楽しみに待ってました!
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
まず、干しシイタケの戻し方にコツがあるんだよ。
![Jr.](img/icon-jr.png)
どうするんですか。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
その前に核酸系のうま味成分について勉強しようか。
遺伝子はDNAやRNAと言われる核酸からできているんだよ。
RNA(リボ核酸)はグアニル酸やアデニル酸、シチジル酸、ウリジル酸などの
ヌクレオチド(核酸の構成単位にもなる低分子生体物質)が結合してできているんだよ。
遺伝子はDNAやRNAと言われる核酸からできているんだよ。
RNA(リボ核酸)はグアニル酸やアデニル酸、シチジル酸、ウリジル酸などの
ヌクレオチド(核酸の構成単位にもなる低分子生体物質)が結合してできているんだよ。
![](img/2022/220201/1.jpg)
![Jr.](img/icon-jr.png)
急に難しくなってきました。
うま味とどう関係するのですか?
うま味とどう関係するのですか?
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
このグアニル酸が干しシイタケに含まれる
うま味成分だよ。
アデニル酸は肉や魚に含まれ、
熟成される過程でイノシン酸が生成されるんだ。
うま味成分だよ。
アデニル酸は肉や魚に含まれ、
熟成される過程でイノシン酸が生成されるんだ。
![Jr.](img/icon-jr.png)
へえ、そうなんですね。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
では話を戻すね。
干しシイタケを水に浸すと、細胞の中にある
リボ核酸がシイタケの戻し汁の中に抽出されるので、
まずはリボ核酸の抽出量を多くすることがポイントだね。
干しシイタケを水に浸すと、細胞の中にある
リボ核酸がシイタケの戻し汁の中に抽出されるので、
まずはリボ核酸の抽出量を多くすることがポイントだね。
![Jr.](img/icon-jr.png)
どうするんですか。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
抽出量がもっとも増える水温が5℃くらいなので、
冷蔵庫に入れて5時間程戻すとうま味成分の元である
リボ核酸が増えてくる。
生シイタケでは細胞壁が壊れておらず、
リボ核酸が抽出されにくいので、
結果としてグアニル酸の生成量も非常に少ない。
冷蔵庫に入れて5時間程戻すとうま味成分の元である
リボ核酸が増えてくる。
生シイタケでは細胞壁が壊れておらず、
リボ核酸が抽出されにくいので、
結果としてグアニル酸の生成量も非常に少ない。
![](img/2022/220201/2.jpg)
![Jr.](img/icon-jr.png)
なるほど。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
次に60~80℃で20分程加熱すると「リボ核酸分解酵素」が働き、
リボ核酸からヌクレオチドが次々と切られていくと、
うま味成分であるグアニル酸も遊離されるんだね。
リボ核酸からヌクレオチドが次々と切られていくと、
うま味成分であるグアニル酸も遊離されるんだね。
![](img/2022/220201/3.jpg)
![Jr.](img/icon-jr.png)
グアニル酸をたくさん増やせばいいんですね。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
そこが難しいのだよ。
この温度よりも低い45~60℃では、
ヌクレオチドの分解酵素が働き、
遊離したグアニル酸を「グアノシン」に変えてしまう。
この温度よりも低い45~60℃では、
ヌクレオチドの分解酵素が働き、
遊離したグアニル酸を「グアノシン」に変えてしまう。
![Jr.](img/icon-jr.png)
せっかく作ったのに、それはもったいないですね。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
一方、この温度よりも高い80℃以上になると
リボ核酸分解酵素が失活、つまり変性して
酵素のはたらきがなくなってしまうんだ。
このように温度が高すぎると長く加熱しても
グアニル酸は増えないままだね。
リボ核酸分解酵素が失活、つまり変性して
酵素のはたらきがなくなってしまうんだ。
このように温度が高すぎると長く加熱しても
グアニル酸は増えないままだね。
![Jr.](img/icon-jr.png)
だしを抽出する時の温度調整も重要なんですね。
グアニル酸はシイタケにしかないのですか。
グアニル酸はシイタケにしかないのですか。
![Dr.Toshi](img/icon-toshi.png)
干しシイタケに比べて量は少ないが、
ノリ、ドライトマト、えのきだけ(加熱時)にも含まれているよ。
ノリ、ドライトマト、えのきだけ(加熱時)にも含まれているよ。
![Jr.](img/icon-jr.png)
うま味成分を上手に引き出して組み合わせると、美味しい料理ができそうですね。
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